第149回定例研究会 プログラム
 

  「水素に関わる基盤技術・研究開発および世界水素技術会議」 


13:30 開会の挨拶

13:35〜14:15 
  
 「世界水素技術会議WHTC2015報告とWHTC2019東京大会」
     広島大学 先進機能物質研究センター 教授 小島 由継 氏
 2015年10月12日から14日までの3日間、オーストラリア、シドニーで開催され、そこに参加する機会を得た。 WHTC 2015は水素や燃料電池に関連した技術の発表や展示に焦点を当て2年に1度開催される会議の第6回大会である。
 本発表ではWHTC2015の概要や主な聴講内容を報告し、2019年、東京で開催されるWHTC2019を紹介する。


14:15〜14:55  
   「固体酸化物形燃料電池の実用化・開発状況とそれを支える基盤技術開発
   について」
     国立研究開発法人 産業技術総合研究所 省エネルギー研究部門
     総括研究主幹 堀田 照久 氏
 固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、0.7kWの発電容量をもつ家庭用燃料電池(エネファーム)が商用化され、1万台以上が販売されている。また、数kW級以上の業務用・産業用は一部商用化され、実証研究が行われている。SOFCが実用化に至るまでに克服した技術的な課題や今後商用化を予定している業務用・産業用の開発状況、その他のアプリケーションについて概説する。商用化を支える基盤・基礎研究についてもいくつかのトピックスを紹介する。

(14:55〜15:05 休憩)

15:05〜15:45   
   「ハーバー・ボッシュ法を超えるアンモニア合成法への挑戦」
     東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 准教授 西林 仁昭 氏
 現代の爆発的な人口急増に伴う食糧不足を解決した、20世紀最大の発明の一つである「ハーバー・ボッシュ法」。これを超えるアンモニア合成法を開発することはできるのか?ーいや、人類のさらなる発展のためにも、ぜひ開発しなければならない。常温常圧下での空気中窒素からのアンモニア合成反応に関する最近の研究成果を含めて研究背景とその概略を紹介する。


15:45〜16:25   
   「燃料電池システム用改質器の簡素化に向けた水素製造触媒開発」
     成蹊大学理工学部物質生命理工学科 教授 里川 重夫 氏
 家庭用燃料電池システムは2009年より販売が開始されているが、現在でもシステムの低コスト化が強く求められている。都市ガスを燃料とした改質器は、脱硫、水蒸気改質、CO変成、CO選択酸化の4つの触媒反応で構成されているが、新たな触媒開発によりさらに簡素化できる可能性がある。本講演ではプロセスの簡素化のための方法論と、脱硫、水蒸気改質、CO除去に関しての具体的な研究成果について報告する。

16:25 閉会の挨拶

座長
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 高木英行 氏
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 榎 浩利 氏