2018 HESS 特別講演会 プログラム
    「WHEC2018報告会−3.5時間で分かるWHEC2018(リオデジャネイロ」


13:30 
開会の挨拶

13:35〜14:00

 「WHEC2018概要」 
  (一財)エネルギー総合工学研究所  
  プロジェクト試験研究部 部長・副主席研究員 飯田重樹 氏

第22回世界水素エネルギー会議(WHEC2018)が、6月17日〜22日にリオデジャネイロにおいて、世界50数カ国から約600人が参加して開催された。会議の概要について紹介する。

14:00〜14:25
 「水蒸気改質などの水素製造にかかわる触媒を中心にして」
  静岡大学 大学院総合科学技術研究科 工学専攻 化学バイオ工学コース
  准教授 武石 薫 氏

ブラジルで行われたこともあり、エタノールの水蒸気改質による水素製造に関する発表が多かった。その他、メタン(天然ガス)の水蒸気改質、メタンのドライリフォーミング、天然ガスのオートサーマル反応、バイオガス(CH4、CO2)の改質、LPGの水蒸気改質、ナフサなどのオートサーマル反応、そして、それらの反応に用いて水素を製造する触媒に関する発表があった。また、触媒に用いられる金属としては、Ni に関する発表がとても多かった。

14:25〜14:50
 「水素貯蔵材料」
  東海大学 工学部  材料科学科 講師 源馬 龍太 氏

現地会場において行われた水素吸蔵材料に関するプレナリーレクチャー、基調講演、口頭・ポスター講演から、近年になって水素吸蔵能が報告されている「ハイエントロピーアロイ」や、超塑性加工されたTiFeの他、発表件数の多かったMg系合金材料などについて、いくつかピックアップして紹介する。

14:50〜15:15
 「LCA、エネルギーキャリア」
  (国研)産業技術総合研究所 安全科学研究部門 研究員 小澤 暁人 氏

環境や産業、エネルギーセキュリティなど、水素社会の実現がもたらす影響への関心は、世界全体で共有されている。WHEC2018でも、LCA、エネルギーキャリアなど、水素エネルギーシステムを俯瞰する内容の研究が多く報告された。本講演では、WHEC2018で報告された様々な研究の紹介を通じて、国内外における研究の最新トレンドを概観していき、水素技術に携わる講演会参加者の皆様とともに、多様な知見を共有する有意義な場を作り上げていきたい。

(15:15〜15:30 休憩)

15:30〜15:55

 「水素燃焼」 
  (国研)産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域 省エネルギー研究部門 
  ターボマシングループ 研究グループ長 壹岐 典彦 氏

水素の燃焼に関係する研究発表は、あまり多くはなく、Hydrogen in Internal Combustion Enginesのワークショップが主であった。レシプロエンジンにおいて炭化水素燃料とともに水素を燃料として利用することを想定した研究発表が目立った。またアンモニアなど水素キャリアの燃焼の発表もあった。

15:55〜16:20
 「燃料電池」
  九州大学 大学院工学研究院 機械工学部門 助教 中島 裕典 氏

ブラジル・リオデジャネイロで開催されたWHEC2018においてなされた,「燃料電池」に関連したプレナリー講演,基調講演および口頭・ポスター講演の状況について報告する.固体高分子形燃料電池(PEFC),固体酸化物形燃料電池(SOFC)等の研究開発に関する講演内容からピックアップして,概要の紹介を行う.

16:20〜16:45
 「各国政策」 
  (一財)エネルギー総合工学研究所   プロジェクト試験研究部 副部長 石本 祐樹 氏

FCVの普及開始やPV・風力等の再エネの増加により、水素・燃料電池にかかわる政策は新たな局面を迎えている。本講演では、WHEC2018において報告された 日本、米国、EU、ドイツ、中国等 各国の水素・燃料電池政策について報告を行う。

16:45〜16:55 「WHTC2019について」 市川 貴之 氏(広島大学)

16:55〜17:00 閉会挨拶 

                      (講演時間には質疑応答時間を含みます)
日時: 2018年9月5日(水) 
会場: 日本大学(御茶ノ水キャンパス) 1号館6階CSTホール