第35回HESS大会 特別講演
                             2015年12月3日(木) 
                                  タワーホール船堀 小ホール


10:00-11:00

   
「太陽エネルギーによる水の直接分解用光触媒システムの開発」
    東京大学 大学院工学系研究科 教授 堂免一成氏 

二酸化炭素の生成を伴わないクリーンで枯渇の心配のない水素を製造するには、再生可能エネルギーを用いて水から水素を製造する必要がある。なかでも太陽エネルギーにより水から水素を製造する反応は、太陽エネルギーの賦存量から考えても非常に有望な方法であるが、効率やコストの面で色々な問題が残されている。太陽エネルギーを用いた水分解反応はいくつかの異なる手法があるが、本講演では主に講演者らが研究を行っている半導体光触媒を用いる方法について最近の進展と問題点、および将来展望、特に大規模応用の観点から述べる。


13:00-14:00
   
「水素社会実現に向けた取組み」
    株式会社東芝 次世代エネルギー事業開発プロジェクトチーム
    参事 河野龍興氏

当社では、再生可能エネルギーを利用した発電、水電解装置、燃料電池など水素社会の実現に必要な技術を併せもつ企業として、水素の製造から利活用までを実現する水素ソリューションを展開しています。特に離島・遠隔地など発電コストが高い地域向けに、再生可能エネルギーから生成した水素を利用する地産地消の自立型水素エネルギー供給システムの開発に注力しており、それに関連する当社の技術をご紹介いたします。


16:00-17:00 
   
「嵐の中のエネルギー戦略 - 持続可能性と安全保障、水素の役割」 」
    公益財団法人笹川平和財団
    理事長(前国際エネルギー機関(IEA)事務局長) 田中伸男氏

エネルギー資源が乏しい日本では、資源確保の問題とともに、 地球環境に配慮しつつ、経済的で、長期的に安定して電気をつくることが大きな課題となっており、3つの「E」 (安定 供給、経済効率性の向上、環境への適合)と1つの「S」(安全性)(=3E+S)の視点をバラ ンスよく実現するため、エネルギー基本計画が策定されております。このような中、燃料のほとんどを輸入に頼る火力発電、供給安定性や経済性に優れた原子力発電、温室効果ガスを排出しない太陽光・風力バイオマス・水力・地熱等の再生可能エネルギーによる発電など、それぞれの特徴をバランスよく組み合わせ、世界とアジアにおけるエネルギー安全保障のあり方も念頭に入れながら国内のエネルギーミックスを考える必要があります。ここではどうすれば原子力への国民の信頼を回復できるか、燃料輸送と貯蔵の多様化のための水素利用の課題、電力市場における発送電分離と系統連携強化など、相互に関連する政策課題を取り上げます。


※講演時間は質疑応答の時間を含みます。