プログラム テーマ「水素エネルギーに関する最近の動向と取り組み」
15:00〜15:05 開会の挨拶 坂田興 HESS会長
15:05〜15:35
「進みゆく水素の利用拡大の期待とポテンシャル」
株式会社HyWealth 社長兼チーフコンサルタント 広瀬 雄彦 氏
高まる水素への期待とポテンシャル
日本の2050年カーボンニュートラルへの水素の役割と課題
2020年10月菅首相は2050年カーボンニュートラルを宣言した。世界第3位のGDPで製造業に依存した経済を持つ日本がカーボンニュートラルを達成するためのハードルは大変高い。しかし一方でこれを達成するための技術や投資は新しいビジネスを生む。水素は政府のグリーン成長戦略にも大きく記述され大きな期待がかかる。一方でこれまでの水素のへの研究投資は技術的で社会システムに組み入れるための戦略的な絵姿が欠けていた。産業界はコストが下がれば入る、逆に言えばコストが下がらなければ使わないというスタンスであった。ここにきて欧州や米国は一歩踏み出して大幅な投資をしてコストを下げ且つ世界の覇権を握るという動きを始めた。中国もBEVからより大きな動きをし始めた。本講演では水素を取り巻く昨今の状況と日本と世界のギャップを紹介するとともに今後の水素の方向について水素協会の皆様と議論が出来ればと思います。
15:35〜16:05
「固体触媒を用いたエネルギー変換プロセスに関する研究」
東京大学 大学院工学系研究科化学システム工学専攻 教授 高鍋 和広 氏
現在起こっている化石資源からの脱却と再生可能エネルギー利用の具現化というエネルギー変換技術の大規模転換期において、固体触媒が担う役割は非常に大きい。当研究室では、駆動原理の異なる熱触媒・電極触媒・光触媒の三本柱を融合・体系化するアプローチで、それぞれの反応やプロセスに適した触媒開発を行うとともに分子レベルでの反応機構の理解をし、関連する特性を徹底的に定量化し、新規触媒プロセスの構築につながるような研究・教育に邁進している。本発表では当研究室のこれまでの結果とビジョンをトピックスとして紹介させていただきたい。
16:05〜16:35
「液化水素を冷媒とした超電導応用機器の開発」
京都大学 エネルギー科学研究科 教授 白井 康之 氏
「低炭素化社会」の構築には、液化天然ガスの海上輸送に代わる大量の液化水素のサプライチェーンが期待されるが、その冷熱エネルギーの有効利用は大きな課題である。我々の研究グループは、液体水素冷却超電導応用機器をキーとした水素・電力協調エネルギーインフラの構築を提案し、これを目指した基盤技術の研究開発を、2010年より科学技術振興機構の先端的低炭素化技術開発プロジェクトとして進めてきている。本講演では、その内容を中心に液体水素を冷媒とした超電導機器の考え方、研究開発動向、将来展望について紹介する。
16:35〜16:40 開会の挨拶
座長 (国研)産業技術総合研究所 高木 英行 氏
※質疑応答時間を含みます。
<参加登録はこちらから>
|